仮面ライダースーパー1、16話「助けて!!一ツ目怪人が襲ってくるよ」より。
- 少年たち
草波良くん
他の少年たち
今回のメイン、草波良くん。
スーパー1の協力者である、草波ハルミさんの弟です。姉弟仲は、非常に良好。
正義感の強い少年で、24話以降はジュニアライダー隊のリーダー的存在になります。
- 内容
鬼ヶ沢に野うさぎを取りに行くと言う良くんたち。
昔の子どもたちはワイルドですねぇ…。
ただ、あまり遅くなっちゃうと危険。
釘を刺す意味で、ハルミがちょっとした脅しをかけます。
「暗くならないうちに帰ってくるのよ!鬼ヶ沢には怖〜い一つ目の鬼が住んでるんだから!」
「そんなの迷信だよ!」
元気に言い切ると、鬼ヶ沢に向けて駆け出します。
しかし、昭和ライダーの冒頭で出てくる「迷信」は、だいたい本当に危険。
今回も、その例に漏れません。
さて、鬼ヶ沢にやってきた子どもたち。
無事に野うさぎを発見します。
しかし、うさぎを追いかけているうちに……
道に迷ってしまいました。
一つ目の怪人の話を思い出して、震える少年たち。
良くんが励ましていると……
妙な鳴き声が聞こえてきます。
次第に近づく鳴き声に、怯える子どもたち。
良くんが、勇気を振り絞って叫びます。
「そこに隠れてるのは誰だ!」
現れたのは……
「オニメンゴォォ!!」
ドグマ王国の怪人、オニメンゴでした!
必死に逃げる子どもたちを……
オニメンゴは執拗に追跡。
そしてついに、子どもたちの1人が転倒してしまいます。
迷わず助けに戻った良くん。
しかし、その目の前には……
「オニメンゴォォ!!」
「うわぁぁ!!!」
しかし、オニメンゴの目が光ると……
催眠状態に。
今回のドグマの作戦は、既存の学校をドグマ学校に作り変えること。
良くんたちは、そのために利用されるのです。
他の4人にも術をかけ、一旦解放。
良くんのことは特に気に入ったようで、先に洗脳することにしました。
「オニメンゴォォ!!」
光線が直撃し……
洗脳完了。
すっかりドグマの人間になった良くん。
「オニメンゴの目」を手渡されました。
「オニメンゴォ!」
虚ろな声で唱えると……
目の前の葉っぱが燃え上がりました!
実はこれも、ドグマの作戦の一環。
既存の学校を子どもたちに焼き払わせ、ドグマ学校に建て替える計画なのです!
山から帰った他の子どもたち。
「オニメンゴの目」で火を起こすと……
「「「「来〜い来〜いオニメンゴ……」」」
オニメンゴを呼び出す儀式を始めます。
「「「「オニメンゴ……オニメンゴ……鬼ごっこして遊ぼうよ……」」」」
そこに、オニメンゴが登場。
その肩の上には……
良くんの姿が。
整列した4人に向けて……
「オニメンゴォォ!!」
光線を照射!
全員洗脳されてしまいます。
その目の端には……
ドグマの人間になったことを示す、黒いラインが。
「お前たちの大嫌いな学校を、炎に燃やせ、灰にしてしまえ!」
命令を聞く子どもたち。
そのリーダーは、良くんでした。
「みんな!」
「俺たちの大嫌いな学校を燃やすんだ!!」
「「「オニメンゴ!!」」」
駆けつけたハルミの声も、いまの良くんには届きません。
完全に洗脳されています。
子どもたちは、学校に進軍。
そしてついに、校舎に光線を放ってしまいます……。
- 総評
正義感あふれる少年の虚ろ目…。
過去記事とも被りますが、やはり良いですね。
友人を助けようとする正義感。こんなにも美しい物を、ねじ曲げ、奪い、操る。
背徳感で目眩がします。
2回光線を浴びせるくだりは少しわかりにくいですが、『仮面ライダー OFFICIAL PERFECT FILE 79号』(DeAGOSTINI、2016年)によれば、「連れ去った良を鬼ヶ沢で特訓し、完全なドグマの人間になるように再洗脳した」、とのことです。
そこまで読み取るのは難しいものの、完全なドグマの人間になるようにという表現、実に素晴らしい。
なおこの話は、かなりのギャグ回でもあります。
オニメンゴと子どもたちが「遊ぶ」シーンは異様にシュールだし、オニメンゴは一輪車に乗りたくて良くんを下ろしちゃうし。
そもそも、わざわざ学校を燃やさなくたって、土地買ってドグマの学校建てたほうが早いだろうよ…。
ツッコミ所満載で、純粋に見ても面白いので、是非御覧下さい。